メンバーファイル36                     静岡混声合唱団TERRA

平成14年3月20日(水):テナー、ヒデキさん
む:
さて今回は作曲、編曲を手がけているヒデキです。TERRAのレパートリーの「少年時代」の編曲や、昨年、静岡県立大学コーラス部のために短歌による合唱曲集を作曲され、今回の春コン用にヒロシさんが作曲した“ないしょの歌”の編曲を手がけていただきました。
※“ないしょの歌”という題名ではありません。
それでは始めましょう。いつから合唱を始めたんでしょうか?
ヒデキ:
高校からです。林光の日本叙情歌曲集がまだ出版されていなかったのですが、東混から楽譜を借りて、文化祭で歌いました。学生指揮もしていましたので、ひょっとしたら静岡初演したのは僕かも知れない。
む:
なんと高校生にして林光作品の静岡初演指揮者ですか!すごいですね。で、どんなきっかけで合唱に興味を持ったんですか?
ヒデキ:
高校の音楽室から歌声が聴こえてきて、つい心惹かれて入団しました。
む:
心惹かれたのはどんなところですか?
ヒデキ:
響きの美しさでしょうね。言葉との係わりも面白いですし、さらに演劇的な側面もあって、表現の多様性があるのも魅力ですね。
む:
なるほど・・・、それでTERRAに入ったきっかけは?
ヒデキ:
そもそも、テラを知ったのは、大学の合唱団をヒロシさんが指導して下さっていたからです。大学院生の時にTERRAに2年間在籍し、卒業後は東京で某合唱団Kに所属していましたが、静岡に舞い戻ってきたので、またお世話になっております。
む:
私がTERRAに入って、ヒデキを知ったのは、作曲者、編曲者としてでした。TERRAの良いところはどんなところでしょうかね?
ヒデキ:
「レクリエーションソングのような歌」と、「より音楽的に豊かな歌」を並立させることで、明るい歌声が生み出されているという印象がありました。以前と違って最近では、前者がやや少ないような気もしますが... 東京で所属していた某合唱団Kは、国際合唱コンクールでグランプリを取るような団体で、合唱劇や現代的な合唱曲にも取り組む魅力的な合唱団でした。しかし、指揮者がプロで団員がアマチュアという不均衡な構造に何かひっかかるものを感じていました(そういうところが実際には多いのかも知れませんけど)。一方、テラはアマチュア合唱団として筋が通っていると思います。地方において、手作りで魅力的な独自の音楽づくりをしている希有な存在だと思います。僕にとっては、両合唱団とも魅力的ですが、ん〜テラの方が良いかな?
む:
たしかに完全にアマチュア! でもプロの指導も魅力ありますね。今までのTERRAの活動で印象に残っていることは?
ヒデキ:
不定期の演奏会、団内演奏会など。静岡を離れていたときにも、度々、遊びに来させてもらいました。
む:
TERRAは、およそ3〜4年に1度くらいのペースで演奏会を開催します。その間に開催するのが団内演奏会、今回は春コンがその代わりです。仕事はどんなことを?TERRAの活動に支障はないですか?
ヒデキ:
薬局勤務の薬剤師です。いろいろの患者さんと話ができ、面白い仕事ですが、責任が重い仕事であることを日々痛感しております。また、このところ花粉症などの患者さんが僕の薬局にも大勢みえるので、テラの練習に間に合わないことが度々ありますが、僕にとって音楽は唯一の楽しみなので....、積極的に参加していきたいと思っています。
む:
私も花粉症で2月から5月まで悩んでます。この時期に演奏会をやるのは、実はとっても苦しいんですが...ところで作曲、編曲は、どこで勉強したんですか?
ヒデキ:
東京で、朝日カルチャーセンターの作曲セミナー(講師:鈴木輝昭先生)に参加したり、某作曲コンクールで入賞した折りに林光先生に少しだけ指導を受けました。しかし、僕にとっての作曲・編曲の先生は「所属していた合唱団」(県大コーラス部、テラ、東京の某合唱団K)です。
む:
私は、TERRA用にいろいろな曲を作編曲してほしいですが、これからTERRAでどんなことをしたいと思っていますか?
ヒデキ:
まず初めに、小品でよいので、テラに自作を歌ってもらえたら、うれしいですね。日本語による多声音楽とか、いろいろ考えを巡らせております。
む:
いいですね〜是非そうなってもらいたいです。TERRAで取り上げている曲目についてはいかが?
ヒデキ:
テラは、取り組む作品がやや保守的な印象もあります。無駄に難解な現代曲は敬遠して良いとおもいますが、現代日本の合唱作品の中で少しずつ選択の幅を拡げていけると、よいのではないでしょうか。林光作品はもっとたくさん歌いたいですね。私見ですが、例えば、三善晃などの合唱曲でも、取り組める良い作品はあると思いますよ。
そう言う意味で、第6回演奏会の「ブンナ〜」は画期的だったと思いますね。「水のいのち」も素晴らしいとは思いますが、テラには、林光や「ブンナ〜」のような作品に取り組んで、より表現の幅を拡げていってほしいですね。
む:
三善晃作品も歌いたいですね。以前たった1回だけ、三善晃を「歌う会」に参加して「地球へのバラード」をまた別の機会で「クレーの絵本」歌いましたが、おもしろかったですよ。まるで、噛むほどおいしくなる「するめ」のように歌えば歌うほどおもしろくなってくる。
いやー今回は、マニアックなヒデキの考えがチョビット見られてうれしかったです。是非これからも作曲、編曲お願いしますね。それからホームページの中の、「TERRAライブ録音」のお手伝いもお願いしますね。

本人の顔はイラストで紹介しています。

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