bunnah
創作曲のできるまで
「ブンナ」を創る

第22回 技術委員長@椎の木のてっぺん 

技術委員長です。my PCは不調ですが吾輩は元気。

作曲家が「遊んでしまった」ような曲を得て、苦労するのは指揮者と技術委員長だと同情します。技術委員長としては、第2曲のスコアを見て
“We're No Angels(俺達は「東混」じゃない)”とは思わなかった?

いやー私は、これについては、なにも言えません。

それはまた、どういう意味ですか?

絶対出来ると信じていたからです。
これまで長年、歌えそうもない曲を
なんとか歌ってしまってきた私は、
「歌えないものはない」と考えているのです。

実は、歌えそうもない曲ほど、逆に
やる気になってしまう私なのです。

シナリオに書いた阿鼻叫喚の叫び声の場面、根岸さんは採用してなかったですね

これには、がっかりしました。
でも、その後(TERRAの判断で)あの叫び声を復活したのは、
大正解です。
登場物たちの叫び声は
作曲者の判断で別のテキストと差し替えられた(第20回参照)が、
そこにかぶさるかたちでTERRAは叫び声を復活させた。

今聞いても、あの部分は背筋が寒くなります。

冒頭部分など、私たちが日頃親しんでいる曲とは様子がちがいました

確かに難しく、女声陣は苦労したと思います。

スコアを受け取った当初は団員から少なからず不安の声が出た第2曲でしたが、いま改めて評価すると?

情景を歌っている最初の部分は、
後に来る狂気を際立たせるためのもの、
予感させるものに仕上がっています。

また中間部分は、
狂気と対比させるに充分穏やかな部分を持ち合わせ
最後に来る叫びをより鋭く感じさせることに成功しています。

叫びの後をカットしてしまったことも、余韻が残ることで、
より悲惨さを際立たせています。
<弱いってことはわるいことではないよね。かなしいことにちがいないけど >
を歌詞とした第4節と呼べる部分がスコアにはあるが、
TERRA初演では、最後の叫び「俺じゃあねぇー」が響くなか、
第4節直前の急降下するピアノ伴奏で曲を「強制終了」した。

この第2曲「椎の木のてっぺんで」こそ、この合唱組曲の中核となる曲であります。

次回は指揮者にききます。




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