bunnah
創作曲のできるまで
「ブンナ」を創る

第26回 シナリオ第9版 

1999年12月、TERRAの年内最後の練習日、
シナリオを初めて団員に配布しました。
9回を越える書き直しを経たもので、「第9版」としました。

初演までに実はまだ曲折があり、確定稿は第13版です。
作曲に未着手の曲もあるので変更の余地を残したままでしたが、
舞台構成や演出のイメージ作りへと誘う目的もあって、
メンバー全員に配布したのでした。

これで全曲の構成と歌詞がともかく確定しました。
“創作曲をつくる”ということがどんなことか
それがよくわからぬまま出発したので、これで八合目まで来たか
というほどの気持ちでした(実は甘い見通しでしたが)。

シナリオ検討委員会の担当者たちは、よく検討し・健闘してくれました。
(担当者たちの中には、検討委員会をやっているところに偶然居合わせ、 誰かの声に反応したために巻き込まれた者もいます。)
原作のテキストをそのまま採用したところもありますが
それらでさえ白紙の状態のものを練り上げた結果で
その過程では大量の文案を書いてしまった
または、書かされてしまったのです。

文案の取りまとめ担当者は、
各担当者からの電子メールやファクシミリを読みながら
(それは或いは長く、或いは短かったりしますが)
それらの文案を考えるのに彼らが費やした「時間」に
思いを馳せたものです。

それで、何かのついでに次のような趣旨のメールを
配信してしまいました。

みなさんから送られてきたテキストを、深夜、
こうして読んでいると、モニター越しに『ブン
ナ』の光景が、ありありと浮かんできます。

各人で考え方のシフトの仕方が多少ちがったり
言葉の選び方に嗜好が表れていたりするけれど
それぞれの窓から見ているのは同じ光景だなぁ
同じ光景に違いないという確信みたいなものを
私は感じるのです。

みなさんはいかがですか。

師走も押し詰まってから妙な問いを発したので
誰からも反応はありませんでした。

年が明けると私たちは、
いっぼうで作曲の圭さんから譜面が届くのを待ち
いっぽうで演出を含めた舞台作りに智恵をしぼることになります。


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